泉里農園ブログ22,09,29号 配信致しました!🌞よろしくお願いいたします。(^.^)


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☀泉里農園ブログ🌻22.09,29号🍓
🍏🌽🍅🍉🍈🌰🌿🌾🌳🥜(毎月、最低1回発行)  

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↑夕日と畑
夕焼けが映える季節になりました。秋の到来ですね。 畑は種まき完了した状態です。発芽が完ぺきでも、 収穫に至るまでにはいくつものハードルを越えなければなりません 。(まるで人の人生)


まずは害虫、次に雑草、そして土ごと流してしまうモーレツ豪雨、 これがクリアできたら間引いて適当な間隔にそろえなければなりま せん。

種まきはその始まりです。
                          
                                            (富士宮農場)

 

 

🍅🌾🌳☀農園便り🌱🍎🌽🌱


『9月の畑,』
9月は、 今年の秋から来年早春までの作物が主体の種まきシーズンです。
春に次ぐ忙しい時期になります。お彼岸ごろまでがまき旬( 最適期間)です。
これを越えてしまうとほぼ生育不良となります。


なぜ生育不良になるのか?といいますと、 お彼岸から先は気温が大幅に下がりだし、 日照時間も短くなる一方だからで、作物により若干違いますが。 限界温度に気温が下がると生育にブレーキがかかり、 やがて寒波が来れば生育がストップするからです。


なので限界温度になるまでに十分に大きくしなければなりません。


それならもっと早く8月にまけば?と思われるかもしれませんが、 作物には発芽適温があり、 気温が高いと発芽しなかったり生育障害になります。


アブラナ科の作物は8月にまいても発芽しますが、 この頃は害虫が多く、 雑草もすぐに生えてくるので無農薬栽培ではかなりのリスクになり ます。


ということなので9月になり気温が下がってきたころがベストタイ ミングになります。 7日頃から24日頃までが例年のパターンで、
だいたい2週間あまりの期間です。 この間にまいてしまわなければなりません。


雨、台風など天気が悪いと耕せず、 畑の下地ができませんのでまけません。
なので実質のベストタイミング日数は10日ほどかもしれません。


今年はこの期間に台風14が九州から北陸、東北に縦断し、 雨が多くかなりのリスクとなりましたが、 なんとか9割ほどはまき終えました。


やれやれ、といきたいところですが、種をまいた後、 発芽するまでに大雨が降ると、まいた種が流されたり、 土深く埋もれたりで、種まきやり直しとなるので、 まだまだヒヤヒヤしていなければなりません。


案の定、台風14号から一週間後、 急に東海地方の近海に台風15号が発生し接近、通過し、 24日には観測史上最大のモーレツな豪雨を静岡県などにもたらし 、各地に大きな被害を及ぼしました。

 

当園の地域は幸い大きな被害はなかったようですが、とにかくすごい大雨だったようで、
発芽が不十分な野菜は流され、埋もれてしまいました。 時期をギリギリはずれてしまいますが、 種が余っている野菜はすぐにまき直しです。


春の種まきはこういうことがありません( 異常気象がひどくなると今後わかりませんが・・・)から、 気持ち的には秋の種まきシーズンの方はきついかもです。


9月の種まきが終えたら10月は秋の種まき第2弾となります。 9月より品種数が減りますが、9月と同じくまき旬が短く、 ヒヤヒヤは続きます。


10月はキャベツ、ニンニク、ホウレン草、早春大根、 後半にはそら豆、麦類や緑肥が入ってきます。 これらの作物は寒さに強く気温が低くてもじわじわ生育し、 キャベツ、 ニンニクは収穫が5月以降なので本格的生育期が気温上昇期になる ので9月種まきの作物とはまったく異なった生育サイクルとなりま す。こちらは10月に入り2週間以内がまき旬となります。


麦類や緑肥は10月後半から11月いっぱいまでがまき旬ですから 、気持ち的に種まきは少し楽になります。

 

10月になると種まき品種数は減りますが、秋は実りのシーズン。 いも類、ショウガ、穀物陸稲、きび)、ハブ草、柿、 栗などの収穫作物が増えるので忙しいのは変わりありませんが、 実りが多ければ楽しみでもあるシーズンです。しかし近年、 異常気象、鳥獣被害などで実りは限定的です。


当園の実施する農法のテーマは持続可能な農業の確立です。 持続可能な農業とは、数千、 数万年とはるか昔から守られてきた豊かな自然環境があってこそ我 々人間は正常に日常生活を送ることができますが、 この尊い自然環境を今の人類が温暖化を推進する活動などで破壊し続ければ、それがやがて子供、孫世代の人間にはねかえり、 人間の不幸、絶滅に直結する、という考え方を元に、


自然環境に極力負担をかけない農業、そしてそれが人々の健康、 幸せ、笑顔につながり、広がる農業であり、 これが当園の定義する持続可能な農業です。


一方、農薬、化学肥料、外国産飼料で育てた家畜の糞尿肥料及びその堆肥、ビニール資材、 石油をたくさん使う農業は自然環境を多く破壊しますから持続可能 とはいえません。


しかし、このまま温暖化がどんどん進み、毎年、 史上最大のモーレツ豪雨、最強の台風がひどくなれば、土砂崩れ、 河川氾濫で畑が埋没、 そしてモーレツな暴風で、すべての農業設備などが破壊されてしまえば、 いくら持続可能な農業を追究していても、元も子もなく持続不可能となります。 それを懸念しております。


持続可能な農業といったものの、 異常気象で農作物を十分に生産できなくなればもはや根底から崩れてしまうのです。


なので世界の多くの人々ができるだけ早く本気になり、 温暖化を阻止する行動をどんどん実施するようになってくれること を願うばかりです。


それまでは、年々ひどくなる厳しい異常気象との戦いが続きます。

 


🍉🌿🍐☘🥕🌾🥔🍆🍈

✦✦今、収穫してます!✦✦
             収穫情報

🌰🍀🍅🍍🌶🌲💐🌽🍎🍏🍌

(2022.09,29現在)

 


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↑大豆(枝豆)

今年は7種類の大豆を栽培して生育比較をしています。今のところ1番生育が良いのが自家種の大豆です。まもなく枝豆の収穫となりますが、枝豆の実がどれだけとれるかが、最終判定となります。

                                                      (南部農場)


🌟以下の農作物は農薬、化学肥料、家畜糞尿、 ビニールマルチを一切使わない、 自然露地栽培の大自然力農法により栽培されています。


🌟★印は自家種100%です。★50は自家種50%です。 表示ないものは全て在来種(子孫継承がほぼ100%できる種) 伝統種の野菜です。


🌟(少)の表示は、収穫量が少ない、 あるいは少なくなってきた場合です。

 


🌿《葉物野菜》

★ニラ


🍆果菜
★キュウリ
★(生)ラッカセイ(少)
ミニトマト
★ナス

★ゴーヤ

★オクラ

神楽南蛮

 

 

🥔《根菜、イモ類》


★金時ショウガ


☘️《その他》


ハブ茶(少)

 


🌱《この先1ヶ月以内に新しくでてきそうな作物》


新ショウガ、さつまいも(なると金時、紫)里芋、たけのこ芋、 エビ芋、枝豆、おろぬき若菜

 


😯✦今月のピカ🌟イチ❗◆


(今月旬となった収穫作物で特に元気な作物を1つを紹介します)

 


🌞今月のピカイチは、秋キュウリです!🥒

 


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↑キュウリ畑
昨年から開墾に入った(新)富士宮農場での初栽培で、 もちろん外部からの持ち込み肥料ゼロ栽培です。 秋のキュウリは気温の低下、 日照時間の減少などで夏のキュウリより収量は減りますが、 じっくり育つので風味が良いようです。

 


《料理法》
生でまるごと、あるいは半分に切って味噌マヨネーズをつけて、 汁の具材、カレー、炒め物、漬け物などに!😊

 

 


🌞新コーナー❗🌱
『肥料自給率100%へのチャレンジ!』
その5


〈前書き〉
当園では、2019年頃から外部からの持ち込み肥料、 肥料材料の使用がほぼゼロの栽培に順次切り替えております。


でも、 ただ使用をゼロにするだけというような単純なことではありません 。これでは畑の土が疲弊してしまうからです。


外部からの持ち込み肥料、材料の使用ゼロ栽培では、 栽培する畑が以前に人畜糞尿、化学肥料、 有機肥料を長年投入していた(肥料貯蓄のある)畑では、 昔からの投入量や栽培していた作物によっても変わりますが、 何も肥料をやらなくても数年から10年以上、 作物は問題なく育ちます。


しかし、 やがて何年か経って畑の肥料分の貯蓄を使いはたしてしまうと、 たちまち作物は貧弱に育ち、やがてほとんど育たなくなります。
これは30年近くの農業経験からはっきりと言えます。

 

なのでもともとあった畑の肥料分の貯蓄を使い果たすのではなく、 逆に貯蓄を増やすテクニックが必要となるのです。


農業を始めた頃は、いろいろな農業関係の本を読みあさりますが、 他の本と全く違う、でもなんとなくもっともらしいような著書に、 「肥料はなくても作物は育つ」。その証拠は、 森林の木々は何にも肥料やらなくてもあんなに立派に育っているで はないか。と書いてありました。
かれこれ農業を始めた頃、30年ほど前の話しです。


その通りかも!確かに誰も森林に肥料なんてやってない! 肥料は不要なんだ。肥料がいらないなんてすごい画期的! 重い肥料を施さなくてすむならとても楽だし、おまけに経費削減! こんないいことないかも?これだ!やってみよう! と素人は思ってしまいます。


実際やってみたら、肥料貯蓄の少ない畑に当たり、 生育不良の洗礼を何度も受けました。


その後材料にこだわった自家製発酵ボカシ肥を使うようになりまし たが、長年自然を尊重し、 自然と共に農業をやっているとその著書に大変大きな間違い、 勘違いがあることに気づきました。


それは、 そもそも森林の木々は無肥料でなんて育ってなんていない!
実はかなりの肥料が木々に施されているのです。


森林は野生動物の住家です。イノシン、シカ、タヌキ、ウサギ、 クマ、ネズミ、モグラ、ヘビ、トカゲ、鳥類、昆虫、 ミミズなどの小動物、微生物がいて毎日、糞尿や死骸、 脱け殻などの有機物が木々に肥料として提供されています。


とくに鳥類などは種類や数も多く、渡り鳥なども来て、 森林の夜はいろいろな鳥たちが木々に泊まり、 多量の糞尿を森林に落としています。


だから明らかに森林の木々は無肥料でなんて育っていません。 なのでその著書はそもそも根本的に間違っている、 という結論になりました。


おまけに森林の木々は毎年引っこ抜いて外へ持ち出すことなんてし ません。杉、 檜など植林の森林でも50年ごととかに伐採し外へ持ち出す程度な ので、年に1〜3回収穫し外へ持ち出す農作物と比べると
格段に土の肥料分の減少率が少ないことがいえます。 だからどんどん森林の土は肥えていくのです。


エジプトのナイル川など川が氾濫すると下流に山からの栄養分が流 れてきて土が肥えて農作物がたくさんできるようになり、 それで文明が栄えたと確か小学校あたりの教科書にもでてましたね 。

 


あと、森林から始まる河川は、 雨が降ると雨水と共に森林から流れ出た有機物を海へ運び、 これが海のプランクトンを増やし、 それをねらう魚の漁場になるので
近年、 持続可能な漁業のために森林を守る活動をする漁師さんたちもでて きております。


ということからしても森林は無肥料どころか有機肥料の生産工場と なっていることは明らかとなりました。 だからたくさんの立派な木々が育っていたのです。


大自然に、森林に学べば、 当園が試みる持ち込みの肥料の使用をゼロへ、 というのは肥料を全く与えないということではないのです。


ではどうするか?というと、 肥料は大自然の力を活用して当園の畑で自ら生み出すしかありませ ん。森林のように畑を肥料生産工場にするのです。 だから肥料自給率ほぼ100%なのです。


耕作する畑を肥料の生産工場にする大自然の力とは、お日様、雨、 風、土の力を基盤に、自家種の緑肥、野菜、 穀物と当園の畑の雑草、昆虫、ミミズなどの小動物、 微生物の力であり、これを最大限に活用させていただき、 彼らが生み出してくれた肥料を元に作物を栽培するという農法にな ります。


この農法のテクニックは、いかに彼らの力を最大限に引き出すか、 ということになります。


この農法の基本は農園設立の当初から変わっていませんが、 外部からの持ち込み肥料分、材料の使用をほぼゼロにして、 100%自家生育、自家種の材料で、肥料自給率をほぼ100% にさせるというのは初めての試みです。成功すれば、 SDGs推進にも役立つはずです。(ほぼ100%というのは、 もし土が酸性にどんどんなっていった場合(PH値5以下)には、 アルカリにするために外部からの石灰分の投入が必要となる可能性 もあるからです)


肥料自給率100%は、食料自給率とも密接な関係です。 例えば日本のお米の自給率はほぼ100%ですが、 お米を作るにも肥料が必要です。 この肥料が外国産なら食料自給率100%ではありません。


トウモロコシなどの畜産の飼料の9割は外国産です。 なので畜糞堆肥ももとは外国産。油かす、 大豆かすなどの肥料もほとんど外国産。 すなわち有機肥料の大部分は外国産なのです。


化学肥料は日本で作られていても、 作るのに石油などの化石燃料が使われますので、 結局これもほとんど外国産です。


なので日本のお米の自給率は100%などと言えません。


ということから、 食料自給率と肥料自給率は表裏一体のものなのです。
おまけに外国産が由来の有機肥料や化学肥料は製造から製品化にな るまでかなり環境に負担をかけております。


肥料自給率100%なら環境への負担はかなり少なくてすみます。 (SDGsに役立つというのはこの点です。)

 


未知の領域への挑戦なので当然、失敗もあり得るますから、 正直どのような結果となるか、わかりませんが、成功を願い、 生育のデータ、状況、経過、結果を分析、発信し、 本当に外部からの持ち込み肥料ゼロの肥料自給率100% が達成できるのか? をリアルタイムで検証するのがこのコーナーです。


この試みは5〜10年のプロジェクトとなりますが、 もしある時点でまったくどうしようもなく作物が育たなくなって肥 料自給率100%は無理となれば、そこでゲームオーバー、 終了と致します。
                〈以上、前書き〉

 

 


🌞🌲🔆🔵〈データ編〉☘️㊗️🌱😊

これから肥料自給率ほぼ100% によって栽培する作物の実践データを公開します。 年に1度の土壌分析と合わせて、 実際にどのように生育したのか検証します。

 

 


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↑サンプルデータ3 ショウガ(近江*5月植え付け)


先月比べてかなり大きくやったようです。 ショウガは葉の勢いが良ければしっかり充実したショウガができま す。


天敵雑草のメヒシバがあい変わらず猛威をふるってます。 この雑草は何度除草しても生えてきますが、 なんとかショウガが勝っていますから、いけるかもです。 来月が収穫期なので結果がでます。
(次回は10月号で最終検証します)

 


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↑サンプルデータ5 ナス(自家種*5月植え付け)
すぐ横のハブ草が背丈2メートルを越えて、1メートル50〜 70センチのナスを圧倒しておりましたが、 先日の台風14でナス側に倒れ、被さり、完全にナスの敗北。 ナスは2列で植えてありますが、ハブ側の1列は、 ハブにより壊滅状態となりました。


ハブももちろん外部からの持ち込み肥料ゼロ栽培ですが、 2メートル越えの順調生育は想定外でした。( 通常は1メートル60〜80センチほどです)


ハブの栽培部は昨年、 外部からの持ち込み肥料ゼロでナスを初めて栽培しており、 かなりの収穫、成果を出した場所です。前作が何かで、 後作の生育に影響が出ますが、 ナスの後のハブ草は大成功ということになりました。


本題はハブではなくナスですが、 今年の成果は半分ハブにやられましたが、昨年を越える生育、 収穫量を記録しました。


ナス栽培において、 2年連続で外部からの持ち込み肥料ゼロでも順調な結果を出しまし た。


あと3回(3年)、すなわち5年連続で干ばつや冷夏、 巨大台風などの異常気象による被害がなく、 今年と同等かそれ以上の生育、収量成果を出し、 土壌分析で1年めのデータと比較して最低でも同等かそれ以上の結 果を得られれば、ナスの外部からの持ち込み肥料ゼロ栽培( 大自然力農法における)は確実に可能である、 と結論付けしても問題ないと考えます。


ということで本年のナスの検証は生育的に成功結果で終了とします 。

 

 


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↑サンプルデータ6 人参(自家種50%+購入種50%*8〜9月直まき)


この畑(富士宮農場) での外部からの持ち込み肥料ゼロ栽培の人参はナスと同じく今年は 2年めです。昨年は発芽率が悪く全体の収量は少なかったものの、 問題なく立派な人参(金時)ができました。
          (次回検証は10月号)


 


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↑サンプルデータ7 パクチー、高菜、白菜、大根( 自家種は高菜のみ他全て購入在来種*9月直まき)


1つの畑に混合栽培なのでまとめて検証します。
この畑での外部からの持ち込み肥料ゼロ栽培は人参と同じく今年で 2年めです。


昨年は大根が少し生育良くなかったですが、 他の葉物は問題なく順調に収穫しております。 今年はどうでしょうか?
(次回検証は10月号)

 


                            
泉里農園だより 2022,09,29号(毎月最低1回発行)
(編集、発行)泉里農園


(農園所在地)静岡県富士宮市山梨県南巨摩郡南部町


(メールアドレス)
izumisatoyasaien@gmail.com