泉里農園ブログ22,10,28号 配信致しました!🌞よろしくお願いいたします(^.^)


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☀泉里農園ブログ🌻22.010,28号🍓
🍏🌽🍅🍉🍈🌰🌿🌾🌳🥜(毎月、最低1回発行)  

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↑種まきから1ヶ月あまり
秋の野菜が収穫できるまでは、まず台風、モーレツ豪雨、 害虫の厳しいハードルを越えなければなりません。 温暖化が年々進行する今、無農薬、露地栽培でこれらを100% クリアすることはほぼ無理です。


でも、ここの畑はここまでなんとか90%クリアできました。 でも、次のハードルは生育温度が一定期間保たれるのか、 定期的に適度な雨が降ってくれるのかどうかにかかっています。 次から次へ厳しいハードルが待ち受けます。


生育が最終的に成功するかどうか、 しっかり収穫できるかどうかのすべては、土の肥沃度と栽培管理、 そして自然、 というより異常気象がすべてのカギをにぎっています。
                                             (富士宮農場)

 

 

🍅🌾🌳☀農園便り🌱🍎🌽🌱


『10月の畑,』
9月まではモーレツな暑さと湿気と蚊に苦しめられてきましたが、 10月になるとやっと秋らしい日が到来しました。しかし、 それも束の間、 気温は急降下し続けて真冬並みの気温になりました。


今週は最低気温が10℃を大きく割って6〜7℃ までに落ちました。これは師走並みらしい。 またも夏に続き休みなくやってきました異常気象。


まだ10月、通常は今、 秋本番なのにもういきなり冬の気温となると作物への悪影響はかな りのものとなります。


というのは、秋〜冬野菜の多くは13〜23℃ あたりの気温で生育が活発化するので、 通常この温度帯の時期であるはずの10〜 11月が冬並みの低い気温となってしまうと、 生育が活発化する機会がなくなってしまうことになり、 その結果生育不良、不十分で12月、 冬を迎えることになるからです。


12月の後半、 真冬になれば生育はストップするどころか霜や凍結で枯れてしまう 野菜もでてきます。


なので10〜 11月は本来の生育活発化の温度をキープして欲しいのです。


低気温は野菜の生育だけでなく、 今収穫期となっているさつまいもにも悪影響となります。


さつまいもは10℃以下となると劣化し腐りだすからです。 今週の最低6〜7℃という気温はとても良くない状況です。


温暖化のはずなのになぜこんなに気温が低いのか?


それは以前ここでも触れましたが、気象の専門家によれば、 温暖化だからこそ冬が寒く、 夏は地獄のように暑くなるらしいのです。


そして春と秋がだんだん短くなって、いきなり夏、 いきなり冬となると述べておられました。


まさに今、その通りの状況です。なぜそうなるのか?というと、 温暖化で北極の気温がどんどん上昇して氷が溶けており、 これにより赤道付近の高温地帯と北極との温度差が縮まり、 それで偏西風が蛇行するようになるとのこと。


偏西風の蛇行は、 夏は太平洋の暑い湿った風が日本に入りやすくなり、 モーレツな大雨と湿気、気温上昇となる。


冬は同じく偏西風の蛇行により北極の冷たい風が入りやすくなる。
だから夏はモーレツな暑さ、冬はとても寒くなり、春、 秋は短くなるということのようです。


素人考えですが、 もしもっと北極の気温が上がり氷が全部溶けてしまったら、 偏西風は蛇行がより激しくなり、その結果季節はメチャクチャ、 四季や季節の周期がなくなってしまうことになるのでしょうか?


そうなると露地栽培の農業はほぼ壊滅し、 ビニールハウスのコンピューターによる温度コントロールで季節を 再現したハイテク農業しか生き残れないことになるかもしれません 。


しかしこれも巨大化するモーレツ台風で吹っ飛ばされたらおしまい で、再興、 建設に莫大も費用がかかりますから潤沢な資金を保有する企業しか できません。


ということは季節の周期がなくなれば、すなわち超! 異常気象が常態化してきたらほぼ農業終わりということかもしれま せん。


それでも人類は生き残れるのでしょうか? 野草や野生の動物を仕留めて生活するしかないかも? 原始人に逆戻りですね( ̄▽ ̄;)
でもこれはかなり大変です。
そうなって欲しくありませんから訴え続けます。


政治家や大企業経営者の皆様、 我々一般市民には温暖化阻止の最も効果的な対策をすることができ ません。
できるのは皆様しかいないのです。


どうか一刻も早くもっと本気になって効果的な対策を実行し、 温暖化を一刻も早くストップさせてくださいますよう、 よろしくお願いいたします。

 


さて、こんな異常低温に悩まされた10月
でしたが、通常パターン、 いつも通りの秋の作付けをしなければなりません。


10月は秋の作付け後半戦となり、野菜はホウレン草、小松菜、 キャベツ、早春大根、そら豆など、 予定の種まきはすべて完了です。

 

並行してクローバーなどの緑肥の種まき期ですが、 こちらはまだ予定の半分程度しか完了できず、 まだまだかなり忙しい期間です。


11月に入るとすぐに遅まきのホウレン草、小松菜、水菜、 その後グリーンピース、並行して小麦、大麦、 ライ麦の種まきとなります。異常気象で冬が早く来そうなので、 できるだけ早く撒かなければなりません。


これで年内の種まきはすべて終了となります。 当園は冬の期間はビニールハウスやビニールトンネル栽培はしてい ないので、露地で種まきしても真冬の低温期では発芽もできず、 もしかして

 


暖かい日が続き発芽したとしても、 また寒波が来て凍結すると枯れてしまうので春になるまで種まきは お休みです。

 

11月は異常低温でない通常の11月でありますよう祈ります。

 


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✦✦今、収穫してます!✦✦
             収穫情報

🌰🍀🍅🍍🌶🌲💐🌽🍎🍏🍌

(2022.1028現在)


🌟以下の農作物は農薬、化学肥料、家畜糞尿、 ビニールマルチを一切使わない、 自然露地栽培の大自然力農法により栽培されています。


🌟★印は自家種100%です。★50は自家種50%です。 表示ないものは全て在来種(子孫継承がほぼ100%できる種) 伝統種の野菜です。


🌟(少)の表示は、収穫量が少ない、 あるいは少なくなってきた場合です。

 


🌿《葉物野菜》


★ニラ
★わさび菜
★小松菜


🥔《根菜、イモ類》


★金時ショウガ
★40 近江ショウガ

★たけのこ芋

★里芋
★エビ芋
★さつまいも(なると金時
★さつまいも(紫いも


🍀その他
ハブ茶(少)

 

 

🌱《この先1ヶ月以内に新しくでてきそうな作物》


大根、赤かぶ、パクチー、白菜?

 


😯✦今月のピカ🌟イチ❗◆


(今月旬となった収穫作物で特に元気な作物を1つを紹介します)

 


🌞今月のピカイチは、たけのこ芋です。


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↑天日干ししているたけのこ芋
たけのこ芋はたけのこによく似ていることからその名が付いたよう です。
京芋とも呼ばれる里芋の一種です。
ほのかな甘味と、ホクホクしているのにネットリ感もあります。

 

煮崩れしにくいので、煮物料理にも適します。また、 他の里芋に比べて皮をむきやすいことも重宝です。

 


《料理法》
煮物、鍋料理、汁物、田楽、天ぷら、コロッケ、カレー、 シチュー、おでんなど。そのまま、 あるいは適当に切ってさつまいものように蒸して甘味噌だれ、塩、 バターなどをつけていただいても、とても美味で す!😊

 

 


🌞新コーナー❗🌱
『肥料自給率100%へのチャレンジ!』
その6


〈前書き〉
当園では、2019年頃から外部からの持ち込み肥料、 肥料材料の使用がほぼゼロの栽培に順次切り替えております。


でも、 ただ使用をゼロにするだけというような単純なことではありません 。これでは畑の土が疲弊してしまうからです。


外部からの持ち込み肥料、材料の使用ゼロ栽培では、 栽培する畑が以前に人畜糞尿、化学肥料、 有機肥料を長年投入していた(肥料貯蓄のある)畑では、 昔からの投入量や栽培していた作物によっても変わりますが、 何も肥料をやらなくても数年から10年以上、 作物は問題なく育ちます。


しかし、 やがて何年か経って畑の肥料分の貯蓄を使いはたしてしまうと、 たちまち作物は貧弱に育ち、やがてほとんど育たなくなります。
これは30年近くの農業経験からはっきりと言えます。

 

なのでもともとあった畑の肥料分の貯蓄を使い果たすのではなく、 逆に貯蓄を増やすテクニックが必要となるのです。


農業を始めた頃は、いろいろな農業関係の本を読みあさりますが、 他の本と全く違う、でもなんとなくもっともらしいような著書に、 「肥料はなくても作物は育つ」。その証拠は、 森林の木々は何にも肥料やらなくてもあんなに立派に育っているで はないか。と書いてありました。
かれこれ農業を始めた頃、30年ほど前の話しです。


その通りかも!確かに誰も森林に肥料なんてやってない! 肥料は不要なんだ。肥料がいらないなんてすごい画期的! 重い肥料を施さなくてすむならとても楽だし、おまけに経費削減! こんないいことないかも?これだ!やってみよう! と素人は思ってしまいます。


実際やってみたら、肥料貯蓄の少ない畑に当たり、 生育不良の洗礼を何度も受けました。


その後材料にこだわった自家製発酵ボカシ肥を使うようになりまし たが、長年自然を尊重し、 自然と共に農業をやっているとその著書に大変大きな間違い、 勘違いがあることに気づきました。


それは、 そもそも森林の木々は無肥料でなんて育ってなんていない!
実はかなりの肥料が木々に施されているのです。


森林は野生動物の住家です。イノシン、シカ、タヌキ、ウサギ、 クマ、ネズミ、モグラ、ヘビ、トカゲ、鳥類、昆虫、 ミミズなどの小動物、微生物がいて毎日、糞尿や死骸、 脱け殻などの有機物が木々に肥料として提供されています。


とくに鳥類などは種類や数も多く、渡り鳥なども来て、 森林の夜はいろいろな鳥たちが木々に泊まり、 多量の糞尿を森林に落としています。


だから明らかに森林の木々は無肥料でなんて育っていません。 なのでその著書はそもそも根本的に間違っている、 という結論になりました。


おまけに森林の木々は毎年引っこ抜いて外へ持ち出すことなんてし ません。杉、 檜など植林の森林でも50年ごととかに伐採し外へ持ち出す程度な ので、年に1〜3回収穫し外へ持ち出す農作物と比べると
格段に土の肥料分の減少率が少ないことがいえます。 だからどんどん森林の土は肥えていくのです。


エジプトのナイル川など川が氾濫すると下流に山からの栄養分が流 れてきて土が肥えて農作物がたくさんできるようになり、 それで文明が栄えたと確か小学校あたりの教科書にもでてましたね 。

 


あと、森林から始まる河川は、 雨が降ると雨水と共に森林から流れ出た有機物を海へ運び、 これが海のプランクトンを増やし、 それをねらう魚の漁場になるので
近年、 持続可能な漁業のために森林を守る活動をする漁師さんたちもでて きております。


ということからしても森林は無肥料どころか有機肥料の生産工場と なっていることは明らかとなりました。 だからたくさんの立派な木々が育っていたのです。


大自然に、森林に学べば、 当園が試みる持ち込みの肥料の使用をゼロへ、 というのは肥料を全く与えないということではないのです。


ではどうするか?というと、 肥料は大自然の力を活用して当園の畑で自ら生み出すしかありませ ん。森林のように畑を肥料生産工場にするのです。 だから肥料自給率ほぼ100%なのです。


耕作する畑を肥料の生産工場にする大自然の力とは、お日様、雨、 風、土の力を基盤に、自家種の緑肥、野菜、 穀物と当園の畑の雑草、昆虫、ミミズなどの小動物、 微生物の力であり、これを最大限に活用させていただき、 彼らが生み出してくれた肥料を元に作物を栽培するという農法にな ります。


この農法のテクニックは、いかに彼らの力を最大限に引き出すか、 ということになります。


この農法の基本は農園設立の当初から変わっていませんが、 外部からの持ち込み肥料分、材料の使用をほぼゼロにして、 100%自家生育、自家種の材料で、肥料自給率をほぼ100% にさせるというのは初めての試みです。成功すれば、 SDGs推進にも役立つはずです。(ほぼ100%というのは、 もし土が酸性にどんどんなっていった場合(PH値5以下)には、 アルカリにするために外部からの石灰分の投入が必要となる可能性 もあるからです)


肥料自給率100%は、食料自給率とも密接な関係です。 例えば日本のお米の自給率はほぼ100%ですが、 お米を作るにも肥料が必要です。 この肥料が外国産なら食料自給率100%ではありません。


トウモロコシなどの畜産の飼料の9割は外国産です。 なので畜糞堆肥ももとは外国産。油かす、 大豆かすなどの肥料もほとんど外国産。 すなわち有機肥料の大部分は外国産なのです。


化学肥料は日本で作られていても、 作るのに石油などの化石燃料が使われますので、 結局これもほとんど外国産です。


なので日本のお米の自給率は100%などと言えません。


ということから、 食料自給率と肥料自給率は表裏一体のものなのです。
おまけに外国産が由来の有機肥料や化学肥料は製造から製品化にな るまでかなり環境に負担をかけております。


肥料自給率100%なら環境への負担はかなり少なくてすみます。 (SDGsに役立つというのはこの点です。)

 


未知の領域への挑戦なので当然、失敗もあり得るますから、 正直どのような結果となるか、わかりませんが、成功を願い、 生育のデータ、状況、経過、結果を分析、発信し、 本当に外部からの持ち込み肥料ゼロの肥料自給率100% が達成できるのか? をリアルタイムで検証するのがこのコーナーです。


この試みは5〜10年のプロジェクトとなりますが、 もしある時点でまったくどうしようもなく作物が育たなくなって肥 料自給率100%は無理となれば、そこでゲームオーバー、 終了と致します。
                〈以上、前書き〉

 

 


🌞🌲🔆🔵〈データ編〉☘️㊗️🌱😊

これから肥料自給率ほぼ100% によって栽培する作物の実践データを公開します。 年に1度の土壌分析と合わせて、 実際にどのように生育したのか検証します。

 


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↑サンプルデータ2 里芋(石川早生*4月植え付け)
今回は最終検証の収穫です。3株収穫して約9kgありました。 一株平均3kg(土つき)は申し分のない合格点です。


元肥えは、緑肥のヘアリーベッチと雑草で追肥は雑草のみでした。
ここの畑は土壌分析では痩せているレベルの畑で、 しかも過去10年来、 外部からの持ち込み肥料はほとんど入っていないので今回はかなり インパクトのある結果となりました。


来年、 再来年と同レベル以上の結果を出して土壌分析の結果もそれとシン クロしていれば、 里芋の外部からの持ち込み肥料ゼロ栽培は堂々成立すると、 判定できます。
(来年2023年に再び検証いたします)

 


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↑サンプルデータ3 ショウガ(近江*5月植え付け)
今回は最終検証の収穫です。 最強の天敵雑草メヒシバにかなりやられましたが、 まずまずのできばえです。

 

元肥えは緑肥のヘアリーベッチと雑草、追肥は雑草のみです。 この畑も痩せているレベルの畑で、 過去約7年以上外部からの持ち込み肥料はほとんど入っておりませ んから今回の結果はインパクトあります。


里芋同様、来年、再来年の結果次第で最終判定いたします。


(来年2023年に再び検証します)

 


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↑サンプルデータ6 人参(自家種50%+購入種50%*8〜9月直まき)


この畑(富士宮農場) での外部からの持ち込み肥料ゼロ栽培の人参は今年は2年めです。 元肥えは、緑肥として雑草と大豆のみ。


天敵害虫のアゲハ幼虫に所々やられましたが、 なんとかギリギリ生育できてます。人参は初期生育がゆっくりで、 11月頃に生育が活発化するので、 11月が異常低温とならないように願っています。
          (次回検証は11月号)


 

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↑サンプルデータ7 パクチー、高菜、白菜、大根( 自家種は高菜のみ他全て購入在来種*9月直まき)


1つの畑に混合栽培なのでまとめて検証します。
この畑での外部からの持ち込み肥料ゼロ栽培は人参と同じく今年で 2年めです。
元肥えは、緑肥として雑草と大豆のみです。


パクチーは人参と同様に初期生育がゆっくりですが、 他のアブラナ科野菜ははじめから飛ばし気味で先月よりかなり生育 しております。
台風14,15号の豪雨でやられましたが、 その時点でかなり発芽、生育していたので、 この畑の被害は少い方といえます。
こちらも通常レベルの11月の気象により活発化するので、 異常低温にならぬこと
願っています。


(次回検証は11月号)

 

 


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↑サンプルデータ8 ホウレン草(赤根*10月直まき)


一般的なホウレン草の栽培は、多くの肥料が投入されているようです。それはホウレン草が肥料食いだからです。
そんなホウレン草栽培に栽培畑で育てた緑肥と雑草、栽培畑に生育する小動物のみの外部からの持ち込み肥料ゼロ栽培で
しっかりしたホウレン草ができるのか?


これが成功すれば大きな成果となります。これから5年間の検証に入ります。


ここの畑は土壌分析によると元々肥沃な状態ではありません。なのでマイナスからのスタートですから、厳しいかもしれません。


元肥えは、前作は大豆とカボチャの混作で、その前はヘアリーベッチを栽培していたので、これが元肥えです。追肥はなしで行く外部からの持ち込み肥料ゼロ栽培です。


一番右は、となりのホウレン草と同じ頃にまいた早春大根。この大根の左横が2列の10月初旬にまいたホウレン草。その横はそれから約2週間後にまいたホウレン草です。
発芽は完ぺきです。

 

(次回検証は11月号)

 


                            
泉里農園だより 2022,10,28号(毎月最低1回発行)
(編集、発行)泉里農園


(農園所在地)静岡県富士宮市山梨県南巨摩郡南部町


(メールアドレス)
izumisatoyasaien@gmail.com