泉里農園ブログ22,05,28号配信致しました!🌞よろしくお願いいたします(^.^)

🌰🍉🍅🍎🍆🍈🌽🍏🍓🥕🥒🥔
☀泉里農園ブログ🌻22.05,28号🍓
🍏🌽🍅🍉🍈🌰🌿🌾🌳🥜(毎月、最低1回発行)  

f:id:izumisato:20220528192824j:image
↑じゃがいも(左側のモヤモヤした部分は緑肥)
外部からの持ち込み肥料ゼロの育成状況で、緑肥と雑草のすきこみのみです。

                                                 (富士宮農場)


🍅🌾🌳☀農園便り🌱🍎🌽🌱


『5月の畑』
新緑の季節5月もまもなく終了ですね。そして来週から梅雨期☔ 6月に突入します。今年はどんな梅雨となるのでしょうか。 気象庁が長期予報を発表しますが、外れることもあります。 いくら科学技術が進んでも人間にはどうすることができぬ大自然の 力がそこにあります。


ただ、 近年多発するようになった梅雨期の豪雨災害がないことを願い祈り ます。

 


5月の畑の状況です。今は春の農繁期のピークになってます。 これから6月までの種まきは落花生、雑穀(ヒエ、アワ、キビ)、 緑肥(大豆、ひまわり)などで、定植は、おかぼ、落花生( 落花生は直まきと苗栽培のダブル育成)、 さつまいもなどがひかえています。

 

苗の定植にも最良のタイミングがあり、 そのタイミングに合わせて定植作業をします。 早すぎると苗が幼すぎて定植後の新しい環境に順応できず、 害虫にもやられて枯れてしまいます。


定植が遅いと苗ポット内で根が絡み合い、 その影響で定植後の生育が遅れます。 苗定植のベストタイミングは数日間しかありませんが、 いくら苗がベストタイミングでも、 日照りが続き畑がカラカラでは定植してもまもなくしなびてしまい ますので、一つ一つ水をあげなければなりません。


畑に重い水をくんで苗にやることは、結構大変です。 なのでこの作業をできるだけパスして、 その代わりに別の作業をした方が時間、労力、 作業の有効活用になりますから、定植は雨のタイミングで行います。


雨のすぐ後か直前がベストでこのタイミングをねらいます。 しかし雨のタイミングと苗のベストタイミングがぴったり合う確率 はざっくり50%なので、時にはカッパ装備で定植したり、 苗が少し大きくなりすぎで定植することもあります。


植えたばかりの野菜の苗は、人間でいえば幼子同様です。まだ抵抗力も弱いので害虫や病原菌にやられやすく、キュウリ、 スイカ、カボチャ、 ナスなどはしばらくネットなどでをかぶせたり、 雨のはね返りによる土からの病原菌に感染しないよう、 苗の周りにワラや雑草などを敷き、守ってあげます。

 

畑にしっかりと根を張るようになればもう大丈夫! と言いたいのですが、そんなに甘くはなくて、 その後も鳥獣害や雑草にやられてしまったり、 台風やモーレツ豪雨でやられてしまうこともあります。


なので、これらの被害を最小限にするように管理して、 あとは大自然力にお任せして収穫を待つことになります。


農作物も人生のように(?)山あり、 谷ありの過程を経てやっと収穫に至るわけなんです。


6月になると種まき、定植作業の他に、収穫物も増えてきます。 じゃがいも、ニンニク、らっきょう、麦、梅、プラム、杏( 今年から本格的かも) ビワなどもあってかなり忙しくなりそうです。気合い(丿 ̄ο ̄) 丿で挑みます。

 


🍉🌿🍐☘🥕🌾🥔🍆🍈
✦✦今、収穫してます!✦✦
             収穫情報

🌰🍀🍅🍍🌶🌲💐🌽🍎🍏🍌

(2022.05,28現在)


🌟以下の農作物は農薬、化学肥料、家畜糞尿、 ビニールマルチを一切使わない、 自然露地栽培の大自然力農法により栽培されています。


🌟★印は自家種100%です。★50は自家種50%です。 表示ないものは全て在来種(子孫継承がほぼ100%できる種) 伝統種の野菜です。


🌟(少)の表示は、収穫量が少ない、 あるいは少なくなってきた場合です。

 


🌿《葉物野菜》

キャベツ


ニラ

 


🥔《根菜、イモ類》


端境期

 


🌽《果菜、その他》



ハーブ(ミント)


★大豆(少)


ハブ茶(少)

 


🌱《この先1ヶ月以内に新しくでてきそうな作物》
レタス系、スープセロリ、ニンニク、じゃがいも、インゲン豆

 


😯✦今月のピカ🌟イチ❗◆


(今月旬となった収穫作物で特に元気な作物を1つを紹介します)


❇️今回のピカイチは、キャベツです!


f:id:izumisato:20220528192902j:image
↑キャベツ栽培部

キャベツはとくに害虫にやられてしまいやすい野菜ですので、 温暖地の無農薬栽培では、春キャベツが一番育てやすいのですが、 それでも5月も後半になると、かなりやられてきます。
防虫ネットをやればある程度は防げますが、 ナメクジなどのネットでも防げない害虫もいますし、 キャベツのネット被せには多くの量が必要で、 これは環境への負担や費用対効果もあり、当園では使いません。

 

 


🌞🌞🌞❇️新コーナー❗🌱🌱🌱
『肥料自給率100%へのチャレンジ!』

                                                       〈その1〉


〈前書き〉
当園では、2019年頃から外部からの持ち込み肥料、 肥料材料の使用がほぼゼロの栽培に順次切り替えております。


でも、 ただ使用をゼロにするだけというような単純なことではありません 。これでは畑の土が疲弊してしまうからです。


外部からの持ち込み肥料、材料の使用ゼロ栽培では、 栽培する畑が以前に人畜糞尿、化学肥料、 有機肥料を長年投入していた(肥料貯蓄のある)畑では、 昔からの投入量や栽培していた作物によっても変わりますが、 何も肥料をやらなくても数年から10年以上、 作物は問題なく育ちます。


しかし、 やがて何年か経って畑の肥料分の貯蓄を使いはたしてしまうと、 たちまち作物は貧弱に育ち、やがてほとんど育たなくなります。
これは30年近くの農業経験からはっきりと言えます。

 

なのでもともとあった畑の肥料分の貯蓄を使い果たすのではなく、 逆に貯蓄を増やすテクニックが必要となるのです。


農業を始めた頃は、いろいろな農業関係の本を読みあさりますが、 他の本と全く違う、でもなんとなくもっともらしいような著書に、 「肥料はなくても作物は育つ」。その証拠は、 森林の木々は何にも肥料やらなくてもあんなに立派に育っているで はないか。と書いてありました。
かれこれ農業を始めた頃、30年ほど前の話しです。


その通りかも!確かに誰も森林に肥料なんてやってない! 肥料は不要なんだ。肥料がいらないなんてすごい画期的! 重い肥料を施さなくてすむならとても楽だし、おまけに経費削減! こんないいことないかも?これだ!やってみよう! と素人は思ってしまいます。


実際やってみたら、肥料貯蓄の少ない畑に当たり、 生育不良の洗礼を何度も受けました。


その後材料にこだわった自家製発酵ボカシ肥を使うようになりまし たが、長年自然を尊重し、 自然と共に農業をやっているとその著書に大変大きな間違い、 勘違いがあることに気づきました。


それは、 そもそも森林の木々は無肥料でなんて育ってなんていない!
実はかなりの肥料が木々に施されているのです。


森林は野生動物の住家です。イノシン、シカ、タヌキ、ウサギ、 クマ、ネズミ、モグラ、ヘビ、トカゲ、鳥類、昆虫、 ミミズなどの小動物、微生物がいて毎日、糞尿や死骸、 脱け殻などの有機物が木々に肥料として提供されています。


とくに鳥類などは種類や数も多く、渡り鳥なども来て、 森林の夜はいろいろな鳥たちが木々に泊まり、 多量の糞尿を森林に落としています。


だから明らかに森林の木々は無肥料でなんて育っていません。 なのでその著書はそもそも根本的に間違っている、 という結論になりました。


おまけに森林の木々は毎年引っこ抜いて外へ持ち出すことなんてし ません。杉、 檜など植林の森林でも50年ごととかに伐採し外へ持ち出す程度な ので、年に1〜3回収穫し外へ持ち出す農作物と比べると
格段に土の肥料分の減少率が少ないことがいえます。 だからどんどん森林の土は肥えていくのです。


エジプトのナイル川など川が氾濫すると下流に山からの栄養分が流 れてきて土が肥えて文明が栄えたと教科書にもでてましたね。


あと、 森林から始まる河川は雨が降ると森林から流れ出た有機物が海のプ ランクトンを増やし、それを狙う魚の漁場になるので、近年、 漁業のために森林を守る活動をする漁師さんたちもでてきておりま す。


ということから、森林の木々は無肥料で育っていたのではなく、 それどころか有機肥料の生産工場で育っていたのでした。 だからたくさんの立派な木々が育っていたのです。


大自然の森林に学べば、 当園が試みる持ち込みの肥料の使用ゼロへということは肥料を全く 何も与えないということでは決してないのです。


ではどうするか?というと、 肥料は大自然の力を活用して当園の畑で自ら生み出すしかありませ ん。森林のように畑を自力で肥料生産工場にするのです。 だから肥料自給率ほぼ100%なのです。


耕作する畑を肥料の生産工場にする大自然の力とは、お日様、雨、 風、土の力を基盤に、自家種の緑肥、野菜、 穀物と当園の畑の雑草、昆虫、ミミズなどの小動物、 微生物の力であり、これを最大限に活用させていただき、 彼らが生み出してくれた肥料を元に作物を栽培するという農法にな ります。


この農法のテクニックは、いかに彼らの力を最大限に引き出すか、 ということになります。


この農法の基本は農園設立の当初から変わっていませんが、 外部からの持ち込み肥料分、材料の使用をほぼゼロにして、 100%自家生育、自家種の材料で、肥料自給率をほぼ100% にさせるというのは初めての試みです。成功すれば、 SDGs推進にも役立つはずです。(ほぼ100%というのは、 もし土が酸性にどんどんなっていった場合(PH値5以下)には、 アルカリにするために外部からの石灰分の投入が必要となる可能性 もあるからです)


肥料自給率100%は、食料自給率とも密接な関係です。 例えば日本のお米の自給率はほぼ100%ですが、 お米を作るにも肥料が必要です。 この肥料が外国産なら食料自給率100%ではありません。


トウモロコシなどの畜産の飼料の9割は外国産です。 なので畜糞堆肥ももとは外国産。油かす、 大豆かすなどの肥料もほとんど外国産。 すなわち有機肥料の大部分は外国産なのです。


化学肥料は日本で作られていても、 作るのに石油などの化石燃料が使われますので、 結局これもほとんど外国産です。


なので日本のお米の自給率は100%などと言えません。


ということから、 食料自給率と肥料自給率は表裏一体のものなのです。
おまけに外国産が由来の有機肥料や化学肥料は製造から製品化にな るまでかなり環境に負担をかけております。


肥料自給率100%なら環境への負担はかなり少なくてすみます。 (SDGsに役立つというのはこの点です。)

 


未知の領域への挑戦なので当然、失敗もあり得るますから、 正直どのような結果となるか、わかりませんが、成功を願い、 生育のデータ、状況、経過、結果を分析、発信し、 本当に外部からの持ち込み肥料ゼロの肥料自給率100% が達成できるのか? をリアルタイムで検証するのがこのコーナーです。


この試みは5〜10年のプロジェクトとなりますが、 もしある時点でまったくどうしようもなく作物が育たなくなって肥 料自給率100%は無理となれば、そこでゲームオーバー、 終了と致します。
                                       〈以上、前書き〉

 


これから肥料自給率ほぼ100% 農法によって栽培する作物の実践データを公開します。 年に一度の土壌分析と合わせて、 実際にどのように生育したのか検証致します。

 


f:id:izumisato:20220528193016j:image

🌲サンプルデータ 1🔆トウモロコシ(モチ種*3月種まき、4月植え付け)


肥料は緑肥へアリーベッチのみです。
石灰もやってません。
なんとか生育してますが、 周辺の畑の一般的な栽培では外部からの持ち込み肥料を多量に投入 してますから葉の緑が濃く生育が早いです。


このトウモロコシの予定収穫期は7月
ですから来月には成否が確定することになります。( 6月号で検証)

 

 


f:id:izumisato:20220528193119j:image

サンプルデータ2  里芋(石川早生*4月植え付け)
肥料は周りの雑草と株間に緑肥(大豆)
  をまきました。里芋は収穫が10月ですから、 8月の生育状況がポイントになります。       (8月号で検証)

 


f:id:izumisato:20220528193209j:image

サンプルデータ3  ショウガ(近江*5月植え付け)
肥料は前作の緑肥(へアリーベッチ)を  すきこみ、 ショウガの植え付け部分に当園の畑から集めた雑草を被せました。 雑草の下はミミズなどの小動物、微生物の住み家となり、 肥料分を生み出してくれます。


ショウガの収穫は、里芋と同じなので、 8月が生育状況がポイントになります。
(8月号で検証)


                            
泉里農園だより 2022,05,28号(毎月最低1回発行)
(編集、発行)泉里農園


(農園所在地)静岡県富士宮市山梨県南巨摩郡南部町


(メールアドレス)
izumisatoyasaien@gmail.com