泉里農園ブログ23,04,28号配信致しました🌞よろしくお願いいたします(^-^)


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☀泉里農園ブログ🌻23.04,28号🍓
🍏🌽🍅🍉🍈🌰🌿🌾🌳🥜(毎月、最低1回発行)  


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↑新緑の柿と雑草とライ麦
ライ麦は冬、鹿に新芽を徹底的に食べられましたが、 なんとか復活しております。 でも手前の鹿に食べられなかったライ麦と比べると背丈は半分以下 です。でも実がちゃんとできれば良しとします。

                                                 (富士宮農場)


🍅🌾🌳☀農園便り🌱🍎🌽🌱

『4月の畑』
4月になるとどんどん気温が上昇、夏日連発、 この時期としては観測史上最速で30℃ を超える真夏日になった地域もあり、 春を通り越していきなり夏になったようでした。


ところが4月下旬になると天気は急変、気温は急降下、 霜注意報がでるほどに。
しかし長くは続かず、再び夏日となり、 これも続かずまたも気温急降下。


このような気温の極端な乱高下は、 最近の冬の天気の特長の延長線上にある気がします。


以前にも触れましたが、TVで大学の気象研究専門家の先生が、 北極の極端な温暖化が原因で偏西風の蛇行が激しくなり、 日本が蛇行の谷側に入ると北極からの寒気が入り込んで非常に寒く なり、逆に蛇行の山側に入ると太平洋の暖気が入り暖かくなる。 この乱高下が激しくなる気象になると説明してくれておりましたが 、今、春になって冬より平均気温レベルが上がったものの、 冬のその極端な変動状況はそのまま続いているような気がします。


この気温の乱高下は人間の体調に悪影響といわれますが、 畑の作物にとっても良くありません。


例えば4月の上旬頃、気温はぐんぐん上旬していたので、 これに合わせて種まきします。 気温が高いので作物によってはすぐに発芽します。 ところがここで作物が極度な低温を受けてからまた夏日になると冬 から春を通り越して夏になったと勘違いして、 急いで花を咲かす体制になります。


すると作物によってはトウが出てきますので物になりません。 春まきの大根などは大根ができる前にトウがでて花が咲くので大根 になりません。


今回の乱高下は春まきの作物にどれほどの影響となるのか? 現段階ではなんとも言えませんが、 なるべく悪影響とならぬこと祈ります。


さて、4月は春の種まき期のピークで、 夏から秋までの作物の春まきをしますが、 まだまだ5月にかけても続きます。


4月ほど多くありませんが、5月は陸稲、落花生、 キュウリの第2段、鳩麦、きび、ひまわり(緑肥)などです。 5月後半になると4月にまいた野菜苗の定植に入りますので、 その下準備に忙しくなります。


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✦✦今、収穫してます!✦✦
             収穫情報

🌰🍀🍅🍍🌶🌲💐🌽🍎🍏🍌

(2023.04,28現在)


🌟以下の農作物は農薬、化学肥料、家畜糞尿、 ビニールマルチを一切使わない、 自然露地栽培の大自然力農法により栽培されています。


🌟★印は自家種100%です。★50は自家種50%です。 表示ないものは全て在来種(子孫継承がほぼ100%できる種) 伝統種の野菜です。


🌟(少)の表示は、収穫量が少ない、 あるいは少なくなってきた場合です。

 


🔆今、端境期のどん底です。


🌿《葉物野菜》
赤長二十日大根のおろぬき


🥔《根菜、イモ類》
ラディッシュ


🍀その他
ハーブ(スペアミント
ハブ茶


🌱《この先1ヶ月以内に新しくでてきそうな作物》
赤長二十日大根、パクチー、ふき、キャベツ、グリーンピース、 そら豆、ニラ、レタス系?(苗不良)

 


😯✦今月のピカ🌟イチ❗◆


(今月旬となった収穫作物で特に元気な作物を1つを紹介します)

 


🌞今月のピカイチは、ハーブ(スペアミント)です。

 


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スペアミント
多年草なので一度根付くとじわじわと広がり、 毎年秋まで収穫できます。

 

《利用法》
ミントティー、スイーツ、アイスクリーム、カクテル、 ミントミルクなどに

 

 


🌞新コーナー❗🌱
『肥料自給率100%へのチャレンジ!』
その12


〈前書き〉
当園では、2019年頃から外部からの持ち込み肥料、 肥料材料の使用がほぼゼロの栽培に順次切り替えております。


でも、 ただ使用をゼロにするだけというような単純なことではありません 。これでは畑の土が疲弊してしまうからです。


外部からの持ち込み肥料、材料の使用ゼロ栽培では、 栽培する畑が以前に人畜糞尿、化学肥料、 有機肥料を長年投入していた(肥料貯蓄のある)畑では、 昔からの投入量や栽培していた作物によっても変わりますが、 何も肥料をやらなくても数年から10年以上、 作物は問題なく育ちます。


しかし、 やがて何年か経って畑の肥料分の貯蓄を使いはたしてしまうと、 たちまち作物は貧弱に育ち、やがてほとんど育たなくなります。
これは30年以上の農業経験からはっきりと言えます。


なのでもともとあった畑の肥料分の貯蓄を使い果たすのではなく、 逆に貯蓄を増やすテクニックが必要となるのです。


農業を始めた頃は、いろいろな農業関係の本を読みあさりますが、 他の本と全く違う、でもなんとなくもっともらしいような著書に、 「肥料はなくても作物は育つ」。その証拠は、 森林の木々は何にも肥料やらなくてもあんなに立派に育っているで はないか。と書いてありました。


その通りかも!確かに誰も森林に肥料なんてやってない! 肥料は不要なんだ。肥料がいらないなんてすごい画期的! 重い肥料を施さなくてすむならとても楽だし、おまけに経費削減! こんないいことないかも?これだ!やってみよう! と素人は思ってしまいます。


実際やってみたら、肥料貯蓄の少ない畑に当たり、 生育不良の洗礼を何度も受けました。


その後材料にこだわった自家製発酵ボカシ肥を使うようになりまし たが、長年自然を尊重し、 自然と共に農業をやっているとその著書に大変大きな間違い、 勘違いがあることに気づきました。


それは、 そもそも森林の木々は無肥料でなんて育ってなんていない!
実はかなりの肥料が木々に施されているのです。


森林は野生動物の住家です。イノシン、シカ、タヌキ、ウサギ、 クマ、ネズミ、モグラ、ヘビ、トカゲ、鳥類、昆虫、 ミミズなどの小動物、微生物がいて毎日、糞尿や死骸、 脱け殻などの有機物肥料を土に施し、 落ち葉なども木々に肥料として提供されています。


とくに鳥類などは種類や数も多く、渡り鳥なども来て、 森林の夜はいろいろな鳥たちが木々に泊まり、 毎日多量の糞尿を森林に落としています。


だから明らかに森林の木々は無肥料でなんて育っていません。 なのでその著書はそもそも根本的に間違っている、 という結論になりました。


おまけに森林の木々は毎年引っこ抜いて外へ持ち出すことなんてし ません。杉、 檜など植林の森林でも50年ごととかに伐採し外へ持ち出す程度な ので、年に1〜3回収穫し外へ持ち出す農作物と比べると
格段に土の肥料分の減少率が少ないことがいえます。 だからどんどん森林の土は肥えていくのです。


エジプトのナイル川など川が氾濫すると下流に山からの栄養分が流 れてきて土が肥えて農作物がたくさんできるようになり、 それで文明が栄えたと確か小学校あたりの教科書にもでてましたね 。

 


あと、森林から始まる河川は、 雨が降ると雨水と共に森林から流れ出た有機物を海へ運び、 これが海のプランクトンを増やし、 それをねらう魚の漁場になるので
近年、 持続可能な漁業のために森林を守る活動をする漁師さんたちもでて きております。


ということからしても森林は無肥料どころか有機肥料の生産工場と なっていることは明らかとなりました。 だからたくさんの立派な木々が育っていたのです。


大自然に、森林に学べば、 当園が試みる持ち込みの肥料の使用をゼロへ、 というのは肥料を全く与えないということではないのです。


ではどうするか?というと、 肥料は大自然の力を活用して当園の畑で自ら生み出すしかありませ ん。すなわち森林のように畑を肥料の生産工場にするのです。 だから肥料自給率ほぼ100%なのです。


耕作する畑を肥料の生産工場にする大自然の力とは、お日様、雨、 風、土の力を基盤に、自家種の緑肥、当園の畑の雑草、昆虫、 ミミズなどの多数の小動物、畑の微生物の生み出す力であり、 畑の果樹の落ち葉、栽培穀物、作物のワラ、 グズなども最大限に活用させていただき、 彼らが生み出してくれた肥料分を元に土を肥やし、 より良い作物を栽培するという農法になります。


この農法のテクニックは、いかに彼らの力(大自然力) を最大限に引き出すか、ということになります。


この農法の基本は農園設立の当初から変わっていませんが、 外部からの持ち込み肥料分、材料の使用をほぼゼロにして、 100%自家生育、自家種の材料で、肥料自給率をほぼ100% にさせるというのは新しい初めての試みです。成功すれば、 SDGs推進にも役立つはずです。(ほぼ100%というのは、 もし土が酸性にどんどんなっていった場合(PH値5以下)には、 アルカリにするために外部からの石灰分の投入が必要となる可能性 もあるからで、他に野菜の苗を苗箱で一時期栽培する場合、 苗箱内に雑草を生えさせないようにして幼い苗を守り、 生育効率を上げるために、 苗箱に入れる土の表面の部分に市販の土を少量使うことがあるから です。)


肥料自給率100%は、食料自給率とも密接な関係です。 例えば日本のお米の自給率はほぼ100%ですが、 お米を作るにも肥料が必要です。 この肥料が外国産なら食料自給率100%ではありません。


トウモロコシなどの畜産の飼料の9割は外国産です。 なので畜糞堆肥ももとは外国産。油かす、 大豆かすなどの肥料もほとんど外国産。 すなわち有機肥料の大部分は外国産なのです。


化学肥料は日本で作られていても、 作るのに石油などの化石燃料が使われますので、 結局これもほとんど外国産です。


なので日本のお米の自給率は100%などと言えません。


ということから、 食料自給率と肥料自給率は表裏一体のものなのです。
おまけに外国産が由来の有機肥料や化学肥料は製造から製品化、 購入までにかなり環境に負担をかけております。


しかし肥料自給率100% なら環境への負担はかなり少なくてすみます。( SDGsに役立つというのはこの点です。)


たとえば、外部からの持ち込みの肥料(化学肥料、有機肥料など) は製造時はもちろん、梱包、 輸送で多量のCO2を排出して環境に負荷をかけ温暖化させていま すが、外部からの持ち込み肥料ゼロの肥料自給率100% ならこの部分のCO2の排出はゼロとなります。


肥料の自給生産の主体は、緑肥、雑草を栽培することですが、 この栽培により緑肥、 雑草が温暖化の原因のCO2を吸収してくれます。


この栽培法は、未知の領域への挑戦なので当然、 失敗もあり得るますから、正直どのような結果となるか、 わかりませんが、成功を願い、生育のデータ、状況、経過、 結果を分析、発信し、 本当に外部からの持ち込み肥料ゼロの肥料自給率100% が達成できるのか? をリアルタイムで検証するのがこのコーナーです。


この試みは5〜10年のプロジェクトとなりますが、 もしある時点でまったくどうしようもなく作物が育たなくなって肥 料自給率100%は無理となれば、そこでゲームオーバー、 終了と致します。
                〈以上、前書き〉

 


🌞🌲🔆🔵〈データ編〉☘️㊗️🌱😊

これから肥料自給率ほぼ100% によって栽培する作物の実践データを公開します。 年に1度の土壌分析と合わせて、 実際にどのように生育したのか検証します。


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↑サンプルデータ1 トウモロコシ(自家種100%もちトウモロコシ* 3月まき4月定植)

検証2年めスタート。昨年は生育不良で落第点、失敗してます。 今年は昨年以上の成果をあげられれば前進です。 このところ気温が低いので成長が止まっている感じです。 株間に緑肥のクローバーとエビス草をまきました。 これは完全に生育してすき込んで数ヶ月しないと効かないのでトウ モロコシへの直接的な肥料ではなく、 主にトウモロコシの次の作物のためということになります。


土が痩せている畑では作物を栽培しながら同時平行で土を肥やすこ ともしなければなりません。


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↑サンプルデータ2 里芋(自家種100%*3月植えつけ)

こちらも検証2年めです。昨年は生育に問題なく、 収穫量もかなりあって合格点、成功でした。 今年は昨年並みかそれ以上の成果を得られれば大成功です。 写真は周囲の雑草を肥料と雑草よけとして里芋の上に置きました。


里芋の株間に緑肥クローバーをまきました。6月にすき込んで8〜 9月頃に効いてくれば里芋の後半生育期に良い影響を与えるかもし れません。


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↑サンプルデータ3 ショウガ(自家種100%*4月植えつけ)

こちらも検証2年めです。昨年は生育上々で、 合格点をつけました。
今年は昨年以上の成果をあげられれば一歩前進です。


里芋同様にこちらも株間に緑肥クローバーをまきました。 後半に効いてくれれば良い結果となるかもしれません。


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↑サンプルデータ9 キャベツ(富士早生*購入在来種と自家種*10月直まき)


左側の自家種は非常に生育が良いのですが、 トウでて花が咲いてきています。右側の購入種の方は、 左側の自家種に圧倒されて生育が悪くなっています。


キャベツは在来種でも種の採種がとても困難です。 昨年やっと採種できましたが、結球しない遺伝子のものだったか、 他の品種と交雑したのかもしれません。( 今年は購入先を変えてまた種採りにチャレンジします)


キャベツとしては失敗ですが、左側は生育が良いので、 外部からの持ち込み肥料ゼロ栽培としては成功と言えます。 ただ右側の購入種はまだ成功とは言えません。


この右側の購入種は今後どうなるのか?
左側の自家種に養分をとられたかもしれませんが、 それでもちゃんとキャベツになれば大成功と考えます。


(5月号で検証します。)

 


(以下3月号に記載)
左側の自家種の方は順調な生育で、 右側の購入種を圧倒しております。こうなると自家種の方、 はたして結球できるのか? もしかしてケールなど他の品種と交雑してしまったかも?・・・ あと1ヶ月もすれば結果がでます。
(以上3月号)


(以下2月号に記載)
かなり成長してきたので、間引きを開始です。 左側の自家種が生育が良いです。右側は購入種( 両方とも同じ品種の富士早生キャベツです)になります。
種により生育がどうなるのか?も同時検証できます。

(以上2月号)


以下1月号に記載)
キャベツも寒さに強い野菜ですから、 先月から寒波が何度も来ましたが、 それでも少し成長しております。
まだ間引きをしていません。 早くした方がキャベツが成長しやすくなりますが、 春先の一定期間、 渡り鳥のヒヨドリが必ずやって来て好物のブロッコリー、 キャベツの葉を食べてしまいます。

被害を分散させるために、 3月にヒヨドリが次の地域へ行ってしまうまで、 間引きを遅らせています。
少しぐらい食べられても、 その後気温が上がるとキャベツはぐんぐん成長して再生、 復活するのが今までのパターンです。 でも時間に余裕あれば鳥脅しテープを設置した方がいいかもしれま せん。
次号に検証します。

(以上1月号)


(以下12月号に記載)
元肥えは、大豆と雑草であとは小動物、 微生物たちが援軍に加わってくれます。
順調に生育しているかんじです。 少し種を密に蒔きすぎたようですから、 間引きをしなければなりません。

越冬し、春に収穫しますから、これから厳寒期ですので、 ほとんど生育はストップする状況となります。

(以上12月号)


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↑サンプルデータ10 レタス系(購入在来種*3月まき)
苗を畑に定植しました。予定していた定植株数の1/3以下です。 これは種の発芽率が悪かったからで、 3月号で種の発芽率が悪いので、 同じ種で3週間ずらしてまいたと記載しましたが、 この結果は前回より悪く、発芽率は20%程度、 よってこの苗栽培を断念しました。種自体に問題があるようです。 種の有効期限は今年の4月なのでぎりぎりの状態。 原因は種が古く発芽率が落ちたということになります。 種が古いということは生命力も低いことになりますから、 今後の成長に不安が生まれます。


いくら土が肥えていても種に生命力がないとろくなものにしかなり ません。
また、土が肥えて、 種に生命力があっても栽培テクニックがなければろくなものにしか なりません。


これを当園は3T(Tuchi,Tane,Tekunikku) 一体の法則と名付けます。土(肥えた土)、種( 生命力の強い健全な種)、テクニック(的確な栽培技術)、 3つのどれか1つでも欠けると良い作物はできないのです。


次回5月号で検証します。


(以下は3月号に記載)

新たなサンプルとしてレタス系(サニーレタス、グリーンリーフ、 ロメインレタス)を検証します。


スタートは苗づくりから。発芽率が非常に悪いです。(50% ほど)種が古かったのか?水やりが足りなかったのか? 真実はわかりませんが、発芽50%でも栽培は続けます。


3週間ずらして同じ種で再び種まきしております(すぐ隣)から、 こちらが発芽率80% 以上なら水やりが原因ということになります。


苗箱の土は2/3は畑の土ですが、上部の1/3(表面部分) は市販のバーク堆肥を使います。
その理由は、100% 畑の土にすると雑草がたくさん生えてきて大変なことになるからで す。バーク堆肥には雑草の種がほとんどなく、 障害なく効率的に苗が育ちます。


バーク堆肥を使うことは、 厳密にいえば外部からの持ち込み肥料ということになるかもしれま せんが、苗箱に使う土はとても少量であり、許容範囲とします。
なので外部からの持ち込み肥料100%ゼロではなく、 ほぼゼロという表現にしております。
(以上3月号)


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↑サンプルデータ11 玉ねぎ1(購入在来固定種*昨年9月種まき、3月定植)
定植から1ヶ月以上となり、 雑草がかなり生えてきたので玉ねぎの株間を専用機械で除草をかね て耕したところです。それでも玉ねぎは雑草に埋もれています。 雑草が生えるということは他の植物も成長できることを意味してお りますから、少しは期待できるのか?


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↑サンプルデータ11 玉ねぎ2(購入在来固定種*昨年9月種まき、3月定植)

雑草に埋もれていては成長が妨げられるので株周りの除草を実施し ました。

 

雑草から出てきた玉ねぎはあまり大きくなっておりません。 完全に雑草に負けていたことになります。


今の玉ねぎは在来固定種でも長年の改良により、野生本能が薄れ、 多量の肥料とビニールマルチに頼る過保護栽培によらないと育たな くなっていますから雑草に負けてしまうのです。


ということは玉ねぎは自然環境に多くの負担を与える作物の1つに なります。人間の経済的な一方的都合が優先で改良すると、 副作用として生物としては弱くなることは玉ねぎに限ったことでは ありません。


なので外部からの持ち込み肥料ゼロとビールマルチを使用しない栽 培法においては最大級の難関作物です。( これに続くのがトウモロコシ、ホウレン草) これらを完全にクリアできればこの栽培法は成功したことと考えま す。


ちなみに前年、トウモロコシ、ホウレン草共に生育不良で不合格、 失敗しております。


なので今年スタートの玉ねぎも危うい状況です。 もしかしたら最悪らっきょうほどにしかならないかもしれません?


でも今年最悪だとしても来年以降今年を上回る結果を出していけば この栽培法に望みがでてきます。


来月に今年の結果がはっきりでます。


(以下は3月号に記載)

一般的な栽培では、 非常にたくさんの外部からの持ち込み肥料で栽培されている玉ねぎ 。これが外部からの持ち込み肥料ほぼゼロ栽培で問題なく育てば、 もはや敵なしの栽培法となります。


なので、かなりというかトップクラスのハードルの高い作物です。
前作はエビ芋で、 エビ芋の前年は緑肥の栽培をしておりませんから、 できはあまり良くなかったです。 もともとが肥えていない畑なのでかなり厳しい状況です。


ただ、エビ芋栽培時、周囲雑草をかなり投入したので、 どうなるのか?一般的な大きな玉ねぎはまず無理にしても、 今回はなんとかその半分ほどの大きさに育てば次につなげられます 。
(以上、3月号)

 


🍀🌞🌲泉里農園ポリシー


21世紀になって年月がすぎましたが、 農業を取り巻く状況はますます厳しくなる一方です。 例えば農家の高齢化や後継者不足による農業者人口の減少、 温暖化と異常気象による農作物の被害や設備の損失、 農業資材の高騰など年々悪化しております。


国(政府) がこの状況をこのまま放置し続ければ日本の農業は必ず崩壊し、 食料の全ては外国産ということになってしまいます。 これは大変危険な状況です。 なぜなら日本へ輸出している外国で異常気象や戦争などで自国の自 給分で精一杯になり、輸出できなくなった場合、 日本は食料危機パニックとなるからです。


最悪のシナリオは一時的なパニックで終わらず、 長期に渡って日本への輸出ストップが続いたら、 パニックを超えて国が崩壊することです。


現在、日本の食料自給率は30〜40%と言われます。しかし、 自給率100%とされているお米は、 それを作るのに必要な肥料のほとんどは外国産です。


また、畜産の飼料のほとんども外国産なので、 そこから出た畜糞堆肥などの有機肥料も外国産ということになりま す。もちろん野菜作りに必要な肥料のほとんども外国産です。


すなわち、日本の本当の食料自給率はもっともっと低いのです。 これでもし何かあった場合、非常に危ない状況です。


これは国(政府) がこれまで食料自給率の向上に対して効果的な対策をやって来なか った結果です。しかし国(政府)ばかりの責任ではありません。


ここ10年前からの国政選挙において、 国民有権者の約半数は選挙にも行かず、 そして選挙に行く人の過半数は、効果的な対策をしない今の国( 政府)に投票し支持してきたのですから、 我々国民にも責任はあるはずです。


では一体どうすればこの日本の危ない状況を打開できるのでしょう か? それは我々国民一人一人がそれぞれの立場でできることをやるしか ないと考えます。


我々農業者としてできることは、自給率を上げ、 できるだけ自然環境を壊さない、 人体に安全な農法を確立することと考えます。


そして自然をどんどん破壊し外国産頼みで成り立っている今の日本 の農業を変えなければなりません。 これは一朝一夕でできることではありませんが、 当園はそういう希望、願いをもとに日々研鑽、 チャレンジ精神で進んでまいります。


                          

泉里農園だより 2023,04,28号(毎月最低1回発行)
(編集、発行)泉里農園


(農園所在地)静岡県富士宮市山梨県南巨摩郡南部町


(メールアドレス)
izumisatoyasaien@gmail.com